カテゴリー: 外部施策
Googleなどの検索エンジンで、Webサイトを上位表示化するために行われるSEO対策の中でも、特に効果の高い施策内容が「外部対策」です。
一言で言うと「被リンクの獲得」が施策内容となりますが、どのような被リンクを獲得すれば良いのか、ペナルティリスクを回避するにはどうすれば良いのか、等事前に知っておかなければならない内容は多数あります。
何の知識もない状態で行った外部対策が原因で、大切なWebサイトが検索結果から消えてしまうといった事のないように、最低限の知識を得ておくことが大切です。
今回は、堅実にSEO対策を行い着実に検索順位を上げられるよう、「外部対策」にフォーカスを当てて、基本的な検索順位を上げる仕組みから具体的な施策の方法までご紹介します。
「外部対策」とは、一言でいえば自社サイトの外から評価を高める対策です。
具体的な対策内容は「良質なWebページに自社ページのリンクを貼ってもらうこと」で、主に「被リンク」や「バックリンク」といった呼び方をされています。
多くの被リンクを得た方が良い理由は、検索エンジンが”多くの被リンクを得ているページ”を価値が高いと評価しているためです。
「被リンクを獲得している=ユーザーが『対象ページの内容に価値がある』とみなした」と、検索エンジンは判断します。
特にGoogleはユーザーからの支持を重視するため、多くの被リンクを得るSEO対策が重要となるのです。
なお、SEO対策には外部対策だけでなく「内部対策」という手法も存在します。
内部対策とは、Webサイトそのものの価値・質を上げて、検索上位を目指す対策のことです。
ユーザーファーストが重要となるSEO対策では、ユーザーに直接アプローチできる内部施策だけでいいのでは?という意見もありますが、内部対策だけではGoogleが「ユーザーはこのページをどう評価しているのか?」という部分を正確に判断できません。
そのため、「被リンク数」という指標を用いた外部対策が有効となるのです。
検索エンジンの世界シェアNo.1であるGoogleは、日本国内でも約70%のシェア率を誇ります。そんなGoogleの検索エンジンは、被リンクにおいて以下2つのポイントを軸に評価しています。
・被リンクの数
・被リンクの質
被リンクの数は、少ないよりも多い方が評価されます。 Googleは被リンクを「ユーザーからの評価・価値」とみなしているため、被リンクが増えれば増えるほど「多くのWebサイトから支持されているページ」として、高いサイト評価に繋がりやすくなります。
しかし、単純に被リンクの数が多いだけでは上位化が期待できません。あなたのページのリンクを貼るサイト自体も、良質でなければならないためです。
リンク元のサイトと全く関連性がないサイトや、悪質なサイト(※1)から被リンクを受けると、”検索順位を意図的に操作しようとしている”とGoogleが判断し、ペナルティを受ける場合があります。
そのため、被リンク対策を行う際は、良質な被リンクを「自然」に増やすことが重要です。
外部対策の基本的な被リンクの増やし方には、以下2つの手法があります。
「サテライトサイト」と「ナチュラルリンク」という用語説明も交えながら、それぞれの外部対策方法について見ていきましょう。
サテライトサイトとは、メインサイト(順位を上げたい自社Webサイト)の被リンクを増やすために作成するサブサイトです。
SEO会社にサテライトサイトの作成を依頼したり自身でサイト構築を行うなど、サテライトサイトの作成方法は様々ですが、作成したサテライトサイトにメインサイトのリンクを貼り、被リンクを増やすことが目的となります。
ただ、サテライトサイトのテーマがメインサイトと無関係だったり、サイト内部コンテンツの質が低ければ、単にSEO目的のための被リンクであるとGoogleに判断され、ペナルティを課されるリスクがあります。
ペナルティが課せられてしまうような質の低い被リンクだと判断されないためには、外部対策に関してしっかり知識を持っているSEO会社に依頼したり、自身でしっかりと知識を身につけた上でサテライトサイトを作成することが大切です。
サテライトサイトは自身で構築、もしくはSEO会社に依頼して作成するサブサイトのことを指していましたが、ナチュラルリンクは外部サイトから自然に貼られたリンクのことです。
例えば、Webサイトを運営している検索ユーザーがあなたのページを訪れ、紹介したい良コンテンツだと判断し、運営しているWebサイトにあなたのページのリンクを貼ったとします。
こちらからリンクを貼る依頼をせず、自然に貼られたこのリンクのことを「ナチュラルリンク」と言います。
ナチュラルリンクはサテライトサイトよりもペナルティリスクが格段に低く、かつ多くのユーザーから自然にページを訪れてもらいやすくなるため、外部対策はナチュラルリンクを増やすことが最も理想的だと言われています。
ナチュラルリンクを獲得するためには、多くの人から評価されるようなコンテンツ作りが重要です。
Webページのコンテンツを改善することは内部対策の一つであるため、外部対策や被リンクと直接的な関係はないように感じるかもしれません。 しかし、サテライトサイトにしてもナチュラルリンクにしても、外部対策を徹底するためには「リンクを貼られる(評価される)に値するWebページである事」が大前提であることを覚えておきましょう。
数年前のSEO対策では「被リンクの数」により評価されていたため、質の低いサイトから大量にリンクを貼る「ブラックハットSEO」や、スパム行為などの悪質な外部対策が横行していました。
そのため、検索結果の上位には「検索ユーザーのニーズに全く合っていないWebサイト」ばかりが表示されている状況でした。
検索上位に質の低いサイトばかりが表示されていることを問題視したGoogleは、評価基準を変えるため、2012年4月に大幅な検索アルゴリズムのアップデートである「ペンギンアップデート」を行いました。
このペンギンアップデートにより、自作自演リンクを大量に貼る「ブラックハットSEO」を用いたWebサイトは評価が格段に下がり、検索結果ではユーザーに有益なサイトが上位表示されるようになっています。
現在、ペンギンアップデートは自動アルゴリズムで実施されることとなり、日々更新されるランキング要因として常に検索結果の最適化が行われています。
外部対策を行う上で注意すべき点は、Googleから受けるペナルティです。「ペナルティを受ける」ということは、Googleの「品質に関するガイドライン」に抵触した可能性が考えられます。
Googleペナルティの対象になると、以下のようなことが起こり得ます。
・検索結果の順位が大幅に下がる
・検索結果に表示されなくなる
・検索サイトからの流入がなくなる
ペナルティには「手動ペナルティ」と「自動ペナルティ」の2種類があり、Googleの社員が自ら行う手動ペナルティの方が、厳しい制裁を課されます。
手動ペナルティの場合は、Googleサーチコンソールにメッセージが表示されるため、メッセージ内容に従ってサイトを修正する必要があります。問題点を改善した上で、「再審査リクエスト」を行いましょう。
自動ペナルティの場合は、手動ペナルティのような通知がありません。
そのため、何の通知もなく検索順位が急に下落してしまった場合、自動ペナルティを疑う必要があります。
Webサイトをチェックして、問題と思われる箇所があれば修正することが最優先ですが、手動ペナルティと違い再審査リクエストを送ることはできません。
そのため、問題だと思われる箇所を修正した後はクローラーの巡回を待ち、しばらく様子を見ておきましょう。
被リンクを増やす方法として、サテライトサイトを作成することは自身で行える被リンク対策の1つです。しかし、前述した通り、質の低いサテライトサイトを作成して被リンクを受けるとペナルティを課せられる可能性が非常に高くなります。
ペナルティを回避しながら被リンク効果を得るためには、良質なサテライトサイトを作成することが大切です。
ここからは、サテライトサイト製作を行う際に押さえておくべきポイントを3つ紹介します。
サテライトサイトのテーマは、誘導したいメインサイトと関連のあるテーマに絞りましょう。
例えば、メインサイトが「スポーツ全般」を扱っている場合、サテライトサイトは「野球」に特化したサイトにする等がおすすめです。
もしサテライトサイトのテーマが、メインサイトのテーマである「スポーツ」とは全く違うテーマにした場合、被リンク効果が非常に低くなる上、「外部からの不自然なリンク」としてGoogleからペナルティを受けてしまう可能性もあります。
サテライトサイトをメインサイトと同じドメインで作成してしまうと、メインサイトの中のコンテンツ扱いとなってしまいます。また、無料ブログ等で作成されたドメインは誰でも作成できますがリンクパワーが弱く、被リンク効果を十分に得ることができません。
そのため、キーワードを適切に挿入したり、自然にリンクを設置するなど、サテライトサイトのコンテンツもメインサイトと同様に重要であると考え、質の高いコンテンツを作成しましょう。
サテライトサイトをメインサイトと同じドメインで作成してしまうと、メインサイトの中のコンテンツ扱いとなってしまいます。また、無料ブログ等で作成されたドメインは誰でも作成できますがリンクパワーが弱く、被リンク効果を十分に得ることができません。
そのため、ドメインが持つパワーを十分に得られるように、サテライトサイトは独自ドメインで運用することをおすすめします。
追加費用やドメインの育成時間は必要になるものの、以下のようなメリットがあります。
・サテライトサイト独自のオリジナル性を出すことができる
・ペナルティや検索順位下落を受けた場合でも、メインサイトへの影響が少ない
・検索順位が上がれば、被リンク効果も高くなる
サテライトサイト作成は被リンク効果を得ることが目的であるため、ドメインパワーを多く引き継ぐ事ができる独自ドメインで運用し、しっかりと被リンク効果を得ましょう。
全世界でSNSが普及している現在では、「SNSのシェアがSEO対策に効果的か」と言う疑問を持つ方が多くいます。
結論から言えば、SNSのシェアがSEOに直接影響することはありません。
このことについては、Googleのジョン・ミューラー氏がはっきりと回答しています。
ただ、SNSのシェアにより被リンク数増加に間接的な影響を与える可能性はあります。
SNSシェアは、直接的なSEO効果はありませんが、多くのユーザーにWebページを広めることができる有効な宣伝方法です。
そのため、ユーザーに評価されるような質の高いコンテンツの作成を意識し、気軽にシェアをしてもらえるようコンテンツ内にTwitterやFaceBook、さらにinstagramなど主流となるSNSの「シェア」や「いいね!」ボタンを設置してみるのも良いでしょう。
質の高いコンテンツを作成し、サテライトサイトやナチュラルリンクなどである程度被リンクを得られた場合は、どれほど被リンクが貼られているのか等を定期的にチェックしましょう。
対策前と対策後で比較を行い、行った施策が有効であったのか、逆効果を生んでしまったのかを確認することが可能です。
ここからは、外部対策の被リンク状況を確認・測定できるおすすめツールを紹介します。
Ahrefs(エイチレフス)は、世界で60万人が導入している世界最大級の被リンク分析ツールです。サイトエクスプローラーと言う機能で、被リンク数や流入キーワード数などの詳細な情報を得られます。
使い方も簡単で、URLかドメインを入力するだけです。高い機能性と性能で多くのユーザーから支持を得ています。
解析すると上の画像のような解析結果が表示され、以下の調査結果が表示されます。
・サイト全体や対象ページの被リンク数調査
・被リンク数の増減チェック
・被リンク元の調査
・アンカーテキスト確認
また、Ahrefsでは競合サイトがどのようなキーワードから流入があるのか、どのようなサイトからリンクを集めているのか等を調べることも可能です。
Majestic SEOは、「トラストフロー(TF)」や「サイテーションフロー(CF)」という独自の指標を持っていることが特徴な、日本でも有名なイギリス発のツールです。
トラストフロー(TF)はリンクの品質を評価する指標で、サイテーションフロー(CF)はサイトのWebサイトの影響力を1~100で表す指標となります。
解析すると上の画像のような解析結果が表示され、以下の調査結果が表示されます。
・被リンク数やリンク元ページのドメイン数
・アンカーテキストの比率
・被リンクやドメイン数の推移
分かりやすいグラフで表示されるため、誰でも簡単に詳細なアクセス解析を行うことができます。
さらにMajestic SEOは、他ツールよりも分析で検出できるリンクが多いことが特徴で、リンクの増加・減少の把握に効果的なツールとして多くのSEO会社も愛用しています。
紹介した2つのツールはどちらも有料ですが、それぞれ使用する人のWebサイトやスキルに合わせたプランを選ぶことができます。
被リンクチェックツールを活用することで、被リンク状況を把握できるだけでなく、ペナルティの原因を把握することも可能です。また、迅速なペナルティ解除にも役立ちます。
確実に外部対策を行うためにも、必ず被リンクチェックツールを活用し、コンテンツやリンクの質をしっかり向上させましょう。
SEOにおける外部対策は、いかに”良質な被リンクを増やせるか”が重要です。大量に被リンクを得ているはずなのに検索順位が上がらないという方は、一度「リンクの質」を確認することをおすすめします。
そして、リンクの質を確認するためには、SEO分析ツールを活用することが必要不可欠です。改善点を見つけ、さらなるサイト内改善に努めることで、検索順位の上昇につながるでしょう。
被リンク対策にも「コンテンツの質」が重要であることを念頭に置き、ペナルティリスクを最低限に減らすために被リンクチェックツールを活用しながら、検索順位の上昇を目指して最適なSEO対策を行ってください。
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