SEO対策の必要性が叫ばれている現在、SEO対策の実施を検討している中小企業も多いのではないでしょうか。とはいえ、企業担当者の中には、「中小企業がSEOに取り組んでも本当に意味があるのか不安」と感じている方もいるでしょう。
当記事では、中小企業向けにSEO対策の必要性からメリット・デメリット、押さえたいポイントやおすすめの会社までを紹介します。SEO対策で自社サイトへのアクセスを増やし、コンテンツマーケティングを実現させたい中小企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。
目次
現代は検索エンジンを利用するユーザーが増加しており、企業の認知度向上や売上アップといった側面から、SEO対策の重要性が増しています。そのため、中小企業にもSEO対策は必要と言えるでしょう。
SEO対策とは、自社のサイトを上位に表示させる取り組みのことです。日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。さまざまある検索エンジンの中でも、日本ではGoogleの使用率が約76%と高く、次にYahoo!が約16%という状態です(2022年4月時点)。
(出典:Search Engine Market Share Japan | Statcounter Global Stats)
なお、Yahoo!はGoogleの検索アルゴリズムを使用しています。そのため、SEO対策はGoogleで上位表示をするための「Google対策」と言い換えることができます。
中小企業がSEO対策を実施する代表的なメリットは、以下の3点です。
自社の認知が拡大する | SEO対策によってサイトの上位表示を実現できれば、多くの検索ユーザーの流入が期待できます。その結果、自社の認知が拡大することにつながるでしょう。 |
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集客効果が見込める | 自社の認知が拡大することで、提供する商品・サービスの認知度も高まり、集客効果を見込めます。 「何かを買いたい」という思考のもとで検索しているユーザーが見込み客になれば、売上アップも期待できるでしょう。 |
営業効率が改善される | サイトが上位表示されている限り、継続的に見込み客の獲得や売上アップが期待できるので、飛び込み営業などをする必要がありません。営業効率の改善が期待でき、さらなる顧客の獲得も期待できます。 |
中小企業がSEO対策を実施する上では、いくつかのデメリットも存在します。代表的なデメリットは以下の2点です。
長期的な取り組みが必要になる | SEO対策はすぐに結果が出るものではなく、一定の期間を要することがほとんどです。Googleは以下のように明言しており、長期的に取り組む根気強さが求められます。
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専門的な知識が求められる | SEO対策は記事コンテンツの作成やWebサイトの最適化など、専門的な知識を求められる場面が多くあります。自力でSEO対策に取り組む際は、どのような知識が求められるのか把握することから始めましょう。 |
SEO対策を検討する上では、SEOとリスティング広告の違いを押さえる必要があります。リスティング広告はSEOと異なり、費用を支払って検索上位にサイトを表示させる仕組みです。SEOよりも即効性が期待できる一方、人気の高いキーワードでは費用が高くなるため、予算をかけられない企業ではリスティング広告の実施が難しくなるでしょう。
ここでは、中小企業がSEO対策をする上で押さえたい他のポイントについて、5つの項目を解説します。
SEOはGoogle対策になるので、Googleは何を大切にしているのかなど、Googleの理念を把握することが欠かせません。Googleは「Googleが掲げる10の事実」の中で、下記の10項目を大切にしています。
- 1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 2. 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 3. 遅いより速いほうがいい。
- 4. ウェブ上の民主主義は機能する。
- 5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
- 9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 10.「すばらしい」では足りない。
(引用:Ten things we know to be true – Google)
Googleはユーザーの利便性を重視しており、検索エンジンのアップデートを頻繁に実施しています。SEO対策で成果を出すためには、Googleに評価されることを考慮する必要があります。
E-A-Tとは、Googleが公開している「検索品質評価ガイドライン」の中で数多く登場する造語で、下記の評価基準の頭文字を取った言葉です。
(参考:General Guidelines)
サイト設計や記事コンテンツを制作する上では、上記の評価基準を意識することが非常に重要です。中でも「専門性」が特に重要とされており、1つのジャンルに絞って情報発信をすることで、Googleからの評価が高まりやすくなります。
専門性や権威性などを重視することが大切である一方、もっとも大切なポイントはユーザー視点を大切にすることです。非常に専門性に優れたサイトであっても、ユーザーにとって不便なサイトはGoogleから評価されず、SEO効果も期待できません。
記事コンテンツを制作する場面では、ユーザーは何を求めているのか考え抜くことが必要です。また、Webサイトはユーザーにとって見やすいサイトか、サイトマップは用意されているかなど、常にユーザーファーストの視点を持ち続けましょう。
これからSEO対策に取り組む中小企業の場合、最初からビッグキーワードを狙うことは得策ではありません。ビッグキーワードとは「大阪」「東京」のように、検索される回数が多いキーワードを指します。
ビッグキーワードは競合サイトが多く、対策を始めて間もない段階でビッグキーワードを上位表示することは非常に困難です。まずは検索ボリュームが少ないキーワードで記事コンテンツを作り、ドメインパワー(サイト全体の評価を示す指標)を高めることに注力してください。
SEO対策では「1位を取ることが重要」と言われるケースがありますが、必ずしも1位にこだわる必要はありません。SEO対策に取り組む企業・個人が多い現在、検索ボリュームが少ないキーワードでも1位を取ることは難しい状態です。また、1位にこだわるとモチベーションの維持も困難になります。
まずは検索結果の1ページ目(1位~10位)を1つの目標としておくと、SEO対策へのモチベーションが維持しやすくなり、長期的な目線で対策に取り組めます。
これからSEO対策を実施する中小企業の担当者の中には、どのような対策方法があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。最初から本格的な対策が難しい場合でも、まずは比較的取り組みやすい対策から始めてみましょう。
ここでは、中小企業が取り組めるSEO対策の例を5つ紹介します。
SEO対策では、対策内容が効果的かどうかを判断する「効果測定」が欠かせません。PDCAを回して最適な対策を実施できるよう、効果測定ができるツールを導入しましょう。
効果測定のツールとしてよく利用されるのは、下記の2つです。
・Google Analytics
→主にアクセス解析に使われるツール。記事コンテンツごとの閲覧数などを確認することが可能。
(参考:お客様のビジネスに適した分析ツールとソリューション – Google アナリティクス)
・ Google Search Console(旧:ウェブマスターツール)
→主にサイトの状態を確認するために使われるツール。被リンクの詳細やWebサイトの問題点などを把握することが可能。
上記のツールは無料で利用でき、SEO対策では必須のツールとなっているので必ず登録しておきましょう。
サイトのページごとで設定するタイトルや見出しは、適切に設定しなければGoogleからの評価が落ちる場合があります。検索ユーザーはもちろんGoogleに対しても正確な情報が伝わるよう、ページタイトルと見出しを適切に設定しましょう。
タイトルを設定する際は、キーワードを入れることが重要です。タイトルにキーワードが含まれていなければ、上位表示される可能性が低くなります。また、見出しを表すh2タグやh3タグは順番に使うなど、構造を明確にすることも意識してください。
alt属性とは、サイトに表示される画像の「説明文」を入れることができるものです。alt属性を設定しておくと、画像の読み込みが遅い場合などに「この画像は何を表しているのか」を示すことができます。
alt属性が設定されていなければ、検索エンジンのクローラー(サイトの情報を取得するプログラム)は画像の情報を取得できず、SEO効果が下がります。また、視覚に障がいを持つ方が音声読み上げ機能を利用する際、alt属性が設定されていないと画像の読み上げができないので、必ず設定しておきましょう。
メタディスクリプションとは、検索結果のタイトルの下に表示される文章のことです。何がWebページに書かれているかを要約したもので、ディスクリプションの内容次第でクリックされる・されないが決まることもあります。
メタディスクリプションを作成する際は、下記のポイントを踏まえましょう。
検索キーワードに対する内容が書かれていることを明確にするために、キーワードを前方に含めた上で趣旨を簡単にまとめます。また、メタディスクリプションは表示される文字数が限定されているので、長くても120文字程度に収めることがおすすめです。
中小企業がSEO対策に取り組む際の注意点として、目標を設定することが挙げられます。目標があいまいな状態では効果的な対策ができず、時間と労力だけを費やすことになります。
また、自力でのSEO対策に限界を感じた場合は、SEO対策会社に相談することも1つの方法です。
SEO対策会社を選ぶ際は、実績の豊富さに注目しましょう。オウンドメディアでの実績や自社が展開する業種における実績の有無は、対策会社を選ぶ上で重要な参考資料です。会社選びは慎重に行って、自社に最適な業者を選べるようにしてください。
ここでは、中小企業におすすめのSEO対策会社を7社紹介します。
株式会社Hayakawaは、女性が多く活躍しているWeb企画・制作会社です。Webサイト制作やWebコンサルティング事業に加え、Webライターの養成にも取り組んでいる特徴があります。
同社のWebコンサルティング事業では、サイト制作やSEO対策などを通して、クライアントの価値を高めることに注力しています。また、Web運営者の育成研修も実施しており、アフターフォローも万全です。
【基本情報】
会社名 | 株式会社Hayakawa |
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設立年(創立) | 2003年11月 |
本社所在地 | 横浜市神奈川区鶴屋町2-26-4 第3安田ビル 8F |
事業内容 | Webコンサルティング、ライター育成事業など |
(参考:株式会社Hayakawa)
(参考:中小企業向けWebコンサルティング事業)
株式会社GIコンサルティングパートナーズは、SEOに強いホームページを作成するWeb制作会社です。工務店やコワーキングスペースといった分野でのLP制作実績があり、幅広い業種に対応している特徴があります。
ビッグキーワードでも多数の実績がある同社のSEO対策では、キーワード分析から内部対策・外部対策まで対応しています。無料相談を実施しているので、対策を検討している場合は気軽に問い合わせてみましょう。
【基本情報】
会社名 | 株式会社GIコンサルティングパートナーズ |
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設立年 | 2010年9月 |
本社所在地 | 東京都千代田区神田佐久間河岸78−3 神田NYビル6階 |
事業内容 | 経営コンサルティング全般、地域活性化事業など |
リンヤ株式会社は、「マーケティングで社会を豊かに」を企業理念とするSEO対策会社です。ホームページ制作に加えて電子契約のサービスも展開しており、さまざまな観点で中小企業を支援しています。
同社が展開する「CMSpro」では売上につながるSEO対策を実施し、数多くの実績を残してきました。事業成長の段階によって変化する集客課題にも柔軟に対応してもらえるので、長期的な関係を築きたい企業におすすめの対策会社です。
【基本情報】
会社名 | リンヤ株式会社 |
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設立年 | 2007年9月 |
本社所在地 | 東京都港区芝浦3-14-8 芝浦ワンハンドレッドビル2F |
事業内容 | ホームページ制作、SEO対策・リスティング広告運用代行 |
(参考:リンヤ株式会社)
株式会社セント・ロードは、愛知県に本社を構えるSEO対策会社です。SEO対策・ホームページ制作・システム開発を事業の軸として、SEO対策では上位表示率90%を誇っています。
同社のSEO対策の特徴は、質の高いコンテンツ制作に注力していることです。ユーザーのニーズをしっかりと捉え、読みやすさにこだわったコンテンツを作成しています。相談を検討している場合は、まずサイトの無料診断を受けてみましょう。
【基本情報】
会社名 | 株式会社セント・ロード |
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設立年 | 2006年5月 |
本社所在地 | 愛知県刈谷市御幸町3-45-2 |
事業内容 | システム開発、Webサイト制作 |
(参考:システム開発はセントロード)
株式会社IAは、Webソリューションの提供を強みとするSEO対策会社です。SEO・MEO対策を格安で提供しているので、予算が限られている中小企業にとって最適な対策会社と言えるでしょう。
同社が提供する「ワンコインSEO」では、1日100円という価格でSEO対策を実施できます。また、対策を始めてから12か月以内で10位表示が達成できなければ、利子を付けて料金を返金することも明言しており、結果にこだわっている姿勢が見られます。
【基本情報】
会社名 | 株式会社IA |
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設立年 | – |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋浜町2丁目33-5 マリオン浜町ビル2階 |
事業内容 | インターネット検索に関するコンサルティング、インターネット上の情報サイトの企画・構築・運用など |
(参考:株式会社IA)
(参考:ワンコインSEO)
株式会社だいずらぼは、ITとマーケティングを強みとするWeb制作会社です。IT・クラウド導入支援のサービスや、中小企業向けクラウドERPシステムの提供など、ITを駆使したサービスを数多く提供しています。
同社が展開するSEO対策では、発注側の仕組みの中で実施できる対策に取り組むことが特徴です。また、1年間で仕組みを作った後は、自社内(発注側)で自走できるサポートを受けることができるのも魅力的です。
【基本情報】
会社名 | 株式会社だいずらぼ |
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設立年 | 2008年8月 |
本社所在地 | 神戸市中央区元町通4-6-21 ジュネスビル6階1号 |
事業内容 | インターネットなどを利用した通信販売業、印刷物の企画・デザイン・編集・制作など |
(参考:株式会社だいずらぼ)
(参考:SEO対策 | (株)だいずらぼ|神戸)
株式会社すまいるネットは、2006年からSEO対策を実施しているSEO対策会社です。経験が豊富な同社では、検索順位が100位以下からスタートしたクライアントのサイトを、6か月以内に10位に押し上げた実績があります。
内部施策と外部施策を中心としたSEO対策に加え、WordPressのブログ導入やレスポンシブ対応なども対策してもらえます。総合的なサポートを受けたい場合に適した対策会社と言えるでしょう。
【基本情報】
会社名 | 株式会社すまいるネット |
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設立年 | 平成18年6月 |
本社所在地 | 東京都渋谷区神宮前1-21-10 新清マンション23 |
事業内容 | Webサイトの総合コンサルティング、ポータルサイトの開発・制作など |
(参考:すまいるネット)
Google検索を利用するユーザーが増えている現在、SEO対策は中小企業にとっても取り組む価値が高く、さまざまなメリットが存在しています。効果が出るまでに時間がかかるなどのデメリットもありますが、自社サイト経由で認知度向上などを実現させたい場合は、SEO対策の実施を検討してみましょう。
中小企業がSEO対策を始める際は、最初からビッグキーワードを狙わないなどのポイントを押さえることが大切です。また、中小企業向けのSEO対策会社は数多くあるので、それぞれを比較検討した上で相談することをおすすめします。
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